強く叩く、強く揉む=効果的な施術になっているとは限りません。
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慢性的な症状に悩む方の多くが勘違いし易い事に「強い刺激(=強く揉む、叩く、伸ばす)」=「効果的な施術」という考えがあったりします。
これはある意味、仕方の無いことなのかもしれません。料理でもそうですよね。体にとっての良い悪いは別にして、味の濃い、うんとスパイスの効いた、インパクトのある料理を好む人は多いです。
しかしこれ、舌の感覚ではなく、「関節の事」で考えたら結構、危険。
強い刺激で叩いたり、揉んだりしないとスッキリ感(?!)が感じられないほど筋や関節の「感受性」が落ちていると言ってよいかもしれません。1つ言える事は叩き続ければ関節及び軟骨は傷つき、股関節などは早期に人工関節を免れなくなるケースが多いのです。(信号待ちで太ももをトントンしている女性、多く見ませんか?)
叩くことや強く揉む事は、一瞬、スッキリするかもしれません。その全てを否定するつもりは無いのですが、可能であれば痛みやしびれの本来の要因を探す事をしてほしいと考えます。
筋肉というのは「細い糸」が束ねられたもの。絡まった場合、それを強く叩き続けても絡まりは一切無くなりはしません。
無くて七癖といいますが、人は環境や仕事、スポーツによって知らず知らずのうちに筋肉を偏って使用しているため、筋肉に捻れを生じさせてしまっています。
まずこれまで自分が行ってきたスポーツや仕事、現在の癖などを冷静に振り返って見る事が必要かと思います。
その後、歪みを診ることができる治療院や鍼灸院、整体院で施術及び指導を受けられることをお勧めします。
この記事を書いた人
- 木戸 健一郎
- せぼね研究室 院長 木戸健一郎
- 愛知県名古屋市中区富士見町13番19号八木ビル 303
昭和47年6月7日生 愛知県豊橋市出身
豊橋東高校 → 中京大学
ホテルマンとして名古屋の某ホテル勤務を経て、29歳で理学療法士に。
腰痛専門クリニック勤務を経て、35歳で整体院開業。
患者さんのモチベーションが自然に上かっていく説明・指導・管理を心掛ける。
趣味は、
空手 全日本大会入賞 多数
フルマラソン 3時間37分
「論より証拠」が医療者としての哲学。